私は2020年秋から米国の大学院へ進学する予定でしたが、コロナによってとりやめることにしました。
それに伴い、シンガポールの会社でマーケターとして、関わらせていただくことにしました。
なぜそのような経緯に至ったのか、詳しく述べていきます。
コロナで留学を断念せざるを得ない状況になった方の今後の進み方や転職を悩んでいる方、
そしてマーケターを目指す方の参考になれば幸いです。
コロナが大きく人生観を変えた
今回のコロナによってだいぶいろいろと考えさせられました。
一番感じたのは、
「人はいつ死ぬかわからない。だからこそいつ死んでも後悔しないように毎日大切に生きよう」
ということでした。
日本は世界的にみるとコロナの感染者数、死者数も多い方ではないので、そこまで考えませんが、
発展途上国の国として富みが潤っていなく、医療サービスも充実していないような国では、
コロナの猛威は本当にどんどん身近な人が亡くなるような、死について考えせざるを得ない状況です。
100年時代とか言われる時代になりましたが、みんなが100歳生きられる保証はありません。
確率は低いかもしれませんが、いきなりがんになるかもしれないし、交通事故に巻き込まれるかもしれないのです。
いつ死んでもおかしくないのは今も昔も変わらないということを改めてコロナによって気づかされた気がします。
このようなことから、以前のような、
計画した人生が実現するために未来の自分のために今の自分を犠牲にして生きてきた自分から脱却し、
いまこの時、この瞬間を大切に、今の自分が感じていることを大切にしながら生きていこうと思うようになりました。
留学できないからこそできることをやろうと前向きに考えた
コロナが酷くなってきた3,4月頃から留学の暗雲が立ちこめてきたので、最悪「留学できない」という選択肢も考えていく必要があると思うようになりました。
留学がすべてではなく、留学できないとなると何ができるか。
それなら「留学できないからこそできることがあってそれに取り組んでみたらいいんじゃないか」と思いました。
留学しない代わりにこれまで長年自分ができなかったけどやりたいと思っていたことに取り組んでみようと感じたのです。
中にはこういう疑問を抱く方もいると思います。
正直、それは自分の中では思えませんでした。
理由の一つは、留学するとバックグラウンドがあまりない学生たちにランドスケープをみっちり
指導するというプログラムが確立されているので中途半端にいまランドスケープにのめりこむ気
になれなかったのと、
日本でのランドスケープ就職事情として待遇が良くないのでそれであればほかの分野を「留学できないからこそできること」と捉えてやろうと思いました。
自分にとってはいまのこの留学できない期間までも同じ分野に時間を注ぐことが非常に勿体ない
と思えてならなかったのです。
一番の決め手が、なぜなのか説明できませんが、いまはランドスケープに対する湧き出る情熱が以前よりも少し弱くなっていることでした。
他の方々がどうなのかはわかりませんが、自分としてはランドスケープだろうが何だろうが、
自分が人生で掲げる大きなテーマを果たすためのツール、手段であって、それ自体にこだわりがそこまでないからかもしれません。
そもそも私自信、ランドスケープが学びたかったのではなく、幼少期から自分の中にある湧き上がる感情を言語化したときにランドスケープという表現がしっくりときたからという部分が強かったので。
ただ、これまでの自分を振り返ると、取り組むものが変わってもそれに取り組む意義が見いだせれば、情熱を同じように注ぎ込むことができるので、
その点は変化が激しいこの世の中に対応できる能力なのではないかと思い、ほかの分野に取り組むことに決めました。
大きく言うと、自分の仕事をする意義を見出せるところには、社会貢献が大きなテーマとしてあり、
その中でも特に、
「困っていても自分の力だけではどうしようもできない人の役に立ちたい」
「大事なものが失われつつある日本の地方のために何かしたい」
という想いが強くありますので、
それをどのように実現するか(How)でランドスケープなのか、ほかの分野なのかということで、
必ずしもランドスケープでなくてはならないということでは自分の中ではないのだと思います。
もちろんランドスケープが好きなのでそれを通してできたら良いのですが、いま状況的に難しい
のであればほかの分野で取り組もうという柔軟な考えはできています。
※誤解がありそうなので補足しておくとランドスケープの道に進むのをやめたわけではありません。
いまも論文共著で書いたり、先生の研究のお手伝いしたり、シンガポール企業でランドスケープにも関わったりしてます。
20代の終わりを迎え自分のスキルの無さに焦りを感じた
次に大きな理由としては、
留学は30歳になる前にしたいと思っていたので一念発起して会社を退職し、留学するつもりでしたが、コロナによって留学が難しくなり、いろいろな選択肢がみえてきた今、
振り返ると30歳も目前にしているのに自分にはなんのスキルもないことに気づきました。
これはつまり、自分の中でスキルがないというのは独立してフリーランスでやっていけるような”何か”が何もないということです。
個人では何も稼げないんですよ。自分がちっぽけに思えて悲しくなりました。
これに気づいてしまったときは本当に焦りました…
会社に守られて仕事をしていたのかと。会社がなければ個人では稼げない何もできない役立たずだったのかと。
そこで、留学できないいまの時期にやることとして、スキルを身に付けるということは必要条件となりました。
一方で、専門分野の情報(ランドスケープ関係)が非常にクローズされており、大学や就職しないと技術習得がしづらく、独学で進める時間が非効率に感じてならないです。
webマーケティングやプログラミングなどweb系の職種はweb記事や動画が情報量が多くかつ質が高いものが多いため、
独学でもかなりある程度のレベルまで進めることができるように感じています。
この点について、私はランドスケープ分野についてとても危機感を感じています。
他の業界を知らないとこういった気づきもないので仕方がないと思いますが、これではランドスケープの道に進む人は少ないよなーと納得です。
『自分が知らないものになりたいとはならない』ですからね汗
今後間違いなく必要とされる職種であるにも関わらず、情報量が乏しいから(少なくともすぐに情報を得られる状況ではない)という理由で次世代の需要を失うのはほんとに残念です。
ということでこの機に自分ができる限り無料で少しでも有益な情報を与えられるようにどんどん発信していきたいとも思っています。
私自身、これまでいろんな方のご協力があってここまで来れました。特にアメリカの大学院にランドスケープ留学したときは給付型の奨学金を頂いて世界トップクラスの名門大学で学べたことは自分一人では決してなせることではありませんでした。
こういったことに感謝して、恩回しという意味合いも含めて読んでくださった方には読んで良かったと思えるような記事を作成していきたいと思っています。
いまやりたいこと、好きなことをやることが大切に思えるようになった
未来のために今を生きることをずっとしてきたけれども、コロナのようなもので人生計画は
大きく変わってしまうことを実感した私は、将来を見据えることも大事だけど、
人生一度きりで後戻りできない今、この瞬間も大切なのではないかと思うようになりました。
そしてコロナによって死ということがとても自分事のように感じられて後悔したくないと強く思ったのです。
そこで誰が何と言おうと自分らしく、自分の心の声を丁寧に聞いて生きていこうと思いました。そしたらいつ死んでも後悔は少なくなると思っています。
あともう一つそう思えるようになった理由としてはあるセミナーで
「20代のキャリアは教育でいうと小学校一年生のようなもの」という言葉でした。
人生100年時代でキャリアの年数も延びていく今後、20代でのキャリアは、
小学校から大学までの教育年数で換算すると本当に序盤でわずか小学校一年生くらいにあたるということだそうです。
そしてセミナーでは
「小学校一年生の子どもにこれからのことをなんて言ってあげる?とにかくこれからを楽しめっていうだろ?
だから20代のキャリアもそんなに先を見据えて深刻にならずにやりたいと思ったことに飛びついてやってみれば良いんだよ」と言っていたのです。
賛否両論があると思いますが、自分にとっては心にすーっとその言葉が入ってきたのでその言葉に従おうと思いました。
スキルの掛け合わせがより重要になる時代が来ると感じた
正直、専門分野だけしかできない人材に将来的な不安を感じていました。
日本だとランドスケープという専門分野で食べていくのは待遇が良くないし、仕事の数も多くないので。
現時点では、私からは心から専門分野を後輩や次世代の若者におすすめできないです。
これからは業界がシームレスになり、どの業界もほかの業界に参入しやすい環境になる上に変化が激しい世の中に適応できる人材がより活躍していくと転職エージェントの方がいっていました。
これは自分も肌で感じていることで、だからこそ、年を重ねても新入社員のようなフレッシュな
気持ちで新たなスキルや分野を学ぼうとする姿勢はとても大切なことだと思っています。
またもう一つのメリットとして、スキルが複数あると、キャリアのリスクヘッジともなります。
いまの大半の日本人は一つの会社に所属して収入は基本的にはそこからしかありません。
この場合、もしその収入が何らかの理由で途絶えた場合、その時点で収入が0になります。
一方で一つの会社に所属しながらも副業でほかのスキルを生かして少なからず収入があれば、
収入0は免れますし、副業での実績、経験を生かしてその分野の方に転職することも可能となります。
そうなれば、生活のためにはこのスキルや分野の仕事をして、
自分の生きがいとしては、収入は多くないけれどこっちの分野の仕事をしようといううような
0か100か論を封じ込めることができます。
私にとって、人生は仕事だけではないと考えていますし、仕事は生活のためだけではないと考えているので、こういった考え方を取り入れています。
ここらへんの本を読むと言っていることがどういうことかわかるかと思います。
急速なスピードで変化する世の中に適応できるものが生き残ります。言い換えると、スキルを得る方法を知り、学び続ける努力ができて、複数のスキルを持つものが生き残ります。
以上のことから、
今回の「留学できないからこそできること」としてこれまでやってきた専門分野とは違うものをやりたいと思いました。
この重要性をいまだに知らないからなのか、専門分野以外のことをやると、専門分野の関係者に話したら鼻で笑うような対応をされました…
応援してくれないような狭い心をお持ちの方だったのか、こんなに視野の狭い方だったのかととても残念に思いましたし、
反面教師として自分は後輩や次世代の若者には絶対しないようにしようと誓いました。
まあ、新しいことをやろうという人は最初は賛成する人の方が少ないのが世の常なのでしょうがないとは思いますが。
未来に笑顔になっているのは専門分野のみを貫いた人なのか、それとも専門分野とほかの分野のスキルを掛け合わせた人のどちらなのか、
自分自身もこの結果は楽しみですし、これからも自分の人生は自分で決めていきたいと思っています。
後は、現在ある専門分野の固定観念で埋め尽くされた選択肢の少ないキャリアステップ自体をぶち壊したいと思っています。
そのために自分が新たなキャリアの進み方を創出し体現しないといけないと思ってます。
具体的にはITスキルとランドスケープを掛け合わせたランドスケープクリエイターとして
仕事の幅を広げ、独立した後、大学講師やインターン受け入れでスキルの教授と実戦経験が
できるようなプログラムを築いていきたいと思っています。
実はマーケターに以前から憧れていた
実は大学院生のときに、違う分野でありながらも、当時USJでV字回復を成し遂げた張本人であるマーケターの森岡毅さんにとても憧れて、いつかマーケティングを学んでみたいと思っていたのです。
温めていたこの想いが留学できなくなったからこそのこの時に一気に自分の中で解放されました。
そして、ご縁があり、シンガポールの広告会社関わらせていただくことになりました。(実はほかにはセールス、webライティング、イベントの司会進行&通訳もさせていただいてます。)
これは本当にありがたいことでした。しかもシンガポールの会社ということで英語ビジネスも身につくし
「日本の地方と海外をつなぐ」ということをテーマに事業を展開していく会社だったので、
まさにいま自分がやりたいことと重なっていたのです。
ということでこの機にマーケティングも学び始めました。
(実はマーケティング以外にもいくつか取り組み始めたことがありますがこれはもう少し様子見て時期が来たら紹介したいと思います。)
まとめ
以上のことをまとめると、他分野へ挑戦する理由は以下のとおりとなります。
- 留学できないからことできること
→専門分野と異なる分野を学ぶこと - スキルが身に付きやすい
→何かスキルを身に付けたいということと(手に職をつける)、トレンドの変化のスピードが速く、インターネット上で取り組むことの特徴としてPDCAの回転率が早く、短期間で実戦経験が多く得られる - いまやりたいこと、好きなこと
→以前からマーケティングに興味があり、いま心に聞いてみたら、今やりたいこと、楽しいと感じることだった - スキルの掛け合わせとして最強
→マーケティングは汎用性が高く、どの分野とも親和性が高いスキルである - 新たなキャリアを創出するため
→ランドスケープ分野からIT分野回って、掛け合わせて新しい領域の創出ということを考えており、ITスキル×ランドスケープ=ランドスケープクリエイターとして道を拓いていくために必要な道の途中と捉えている
ということで実際の仕事内容などについても今後記事を書いていきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました!